大村はま記念国語教育の会

新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった研究大会に代わって、
「はまかぜ」45号『渦中(1)』が発行されました。

会員のみなさんの「コロナ禍のいま」の証言や実践報告、提案、随想などを広く集め、記録として残すことを目指した冊子です。おそらく2020年のこの感染症との戦いは歴史に残る出来事となるでしょう。しかもそれはまだまだ途中のことであります。そのただ中にあって懸命な工夫や新たな試みがなされたことが伝わってきます。不安や懸念、希望も語られています。

『渦中(1)』もくじから
扉の詩・渦中の文集
2020年の流れ
1,非日常のはじまり
2,オンライン・リモート・ウェブ・ズーム
3,遠くの仲間も ―イギリスから―
4,非日常の日常
5,大村はま先生に思いを馳せて
6,実践はつづく
7,研究はつづく
大村はま先生の著作から

『渦中(1)』は1部1000円(送料込み)でお求めいただけます。事務局までお申し込みください。

次号も引き続き『渦中(2)』として発行することが決まりました。
文集制作は大村はま先生の優れた業績の一つでした。大村はま記念国語教育の会会員の力が集まって、今という時代を書き残す文集となりますように、ぜひ原稿をお寄せください。

【 はまかぜ46号 『渦中(2)』の執筆要項 】

・原稿締め切り 2021年2月15日
・字数は2000字まで。俳句、短歌、詩のような短い作品も歓迎する。(実践報告、ドキュメンタリーのように2000字では難しい場合はご相談ください)
・投稿の方法は下記のいずれかで

  • 事務局アドレスへのメールに添付する。 hokokugo@gmail.com
    *「件名」は「はまかぜ45号投稿」で。
    一太郎は不可。ワードでお願いします。
  • 事務局へ郵送
    275-0013習志野市花咲1・20・23大村はま記念国語教育の会事務局

・投稿が多数の場合など、編集は編集委員に一任させていただきます。

第5回大村はま奨励賞
阿部千咲氏(横浜市立大鳥小学校)

コロナ禍で学校現場が多くの困難を抱えた中で、第五回を迎える大村はま奨励賞に各地から積極的に応募があったことは、審査員も感動したことだった。子どものことばの力を育てようとする意欲的で誠実な探求・実践が伝わってくるものばかりであった。7名の審査員と本会常任理事会が慎重に審査を進めた結果、このほど阿部千咲氏の受賞が決定した。

阿部さんの研究テーマ「どの子も自分のことばで考え表現し、ことばの魅力に気づき、ことばを育んでいく単元学習を目指して」
 単元名 1,「10年後の自分にビデオレターで伝えよう―伝記を読んで考える自分の生き方」 2,星野道夫オリジナル写真集をつくろう―星野道夫から受け取ったメッセージを添えて」
会報の次号『渦中(2)』(2021年3月発行予定)に、審査員の講評、阿部氏の挨拶、受賞実践記録の抄録を掲載する。

例年、大村はま奨励賞の授賞式は研究大会の中で執り行われる。壇上で賞状・賞品の授与、審査員講評、受賞者挨拶が行われ、受賞者の喜びを参加者が共有してきた。しかし今年は研究大会が中止となり、授賞式の実施が困難な状況である。残念だが、このように会報紙上、およびホームページ上で発表し、来年度の研究大会の中で第六回授賞式と同時にセレモニーを行うことにしたい。

なお、応募者全員には、審査員全員からの講評をお送りする。ぜひ今後の実践を深める際の指針にもエネルギーにもしていただきたい。そして、来年度の第六回大村はま奨励賞に、また優れた応募実践が届くことを楽しみにしたい。

第22回国語教育研究会
今年は12月6日オンライン開催

国語教育研究大会(主催・日本国語教育学会、南部国語の会 共催・本会)がzoomを利用してオンラインで開催される。事前申し込みが必要だが、参加費は無料。全国どこからでも参加が可能となる。後半のオンデマンド配信もたいへん魅力的だ。

日時 令和2年12月6日(日)9時30分~12時30分

【研究Ⅰ】実践提案及び研究協議(オンライン)

全体会
小学校特別提案「ファンタジーを読もう」青木伸生(筑波大学附属小学校)
中学校提案 廿樂裕貴(埼玉大学附属中学校)
 「言葉を吟味する生徒を育成する書くことの授業の創造 卒業期の生徒と共に〜」
高等学校提案 「相互評価を軸にした小論文指導」茂手木未来(埼玉県立進修館高等学校)
校種別分科会
・小学校指定討論者  今村久二(日国小学校部会長)金子正(久喜市立太田小学校校長)
・中学校指定討論者  高橋邦伯(本会常任理事)本橋幸康(埼玉大学)
・高等学校指定討論者 熊谷芳郎(聖学院大学)山下直(文教大学)
総括 山下直(文教大学)

以下のプログラムは事前収録の動画を配信

 【研究Ⅱ】証言「確かに聞くということ」
     苅谷夏子(本会事務局長)中山厚子(南部国語の会会長)
【講話Ⅰ】「学びの主体は学習者」首藤久義(千葉大学名誉教授)
【講話Ⅱ】「コンピテンシーの指導を支える諸条件」甲斐雄一郎(筑波大学)【展望】桑原隆(筑波大学名誉教授)
【所感】湊吉正(本会会長)

参加費 無料

(※受付期間10月6日(火)~11月6日(金))

下記URLからお申し込みください。

https://forms.gle/Yg9X7BvsrhWckCi46

問い合わせ nanbukokugonokai@gmail.com

【考えるヒント 55】

(ちょっと簡単にはできませんが)忘れてはいけないことは忘れないように耳に入れる。そういうふうなことをずっと願ってきたような気がします。

『大村はま国語教室』第9巻より

 《考えるヒント》はどんどん更新されますが、古いものは「大村はまのことば」のページに加えられていきます。思考をぐらりと揺らすことばに出会っていただけますように。

大村はま記念国語教育の会は、2005年、大村はまの死去の後、その業績と思想に学び、検証し、実践に結びつけたいと念じた仲間が結成した研究団体です。初代会長は倉澤栄吉氏、現在の会長は湊吉正氏で、会員は全国各地に、およそ250人ほどいます。2013年には、イギリスにロンドン勉強会も発足しました。

教育の現場は社会の変化を受けて、実にさまざまな課題を抱えています。多くの教員が、仕事に忙殺されながら、それらの課題を前にして苦闘しているというのが現実です。大村はまという先達に注目して考えていくことによって、一つの「ぶれない軸」を見出すことができます。そういう軸を持って現実に向かっていくことで、子どもを育てる仕事を一歩一歩進めていきたいと考えています。

この会の主な事業は次の通りです。

・研究大会の開催
・会報「はまかぜ」(年3回)の発行
・各地の勉強会への助成、協力
・大村はま奨励賞の授与
・本ウェブサイトの運営
・その他

「ことばを育て人を育てた国語教師・大村はま」の実践に学ぼうという方を歓迎します。
年会費は4000円(入会金不要)で、入会資格は問いません。
入会のお問い合わせは下記事務局までどうぞ。

大村はま記念国語教育の会事務局  hokokugo@gmail.com

学びひたり
教えひたろう
優劣のかなたで。

出典:大村はまの遺作「優劣のかなたに」

知の達人としての大村はま先生

大村はま記念国語教育の会会長 湊 吉正

大村はま先生の歩まれた足跡、達せられた境地を表現する一例として「知の達人」という言葉が想起されます。大村はま先生は、生涯、生徒たち一人一人をすぐれた言語生活者に育て上げることを目指されながら「教えること」の経験を積み重ねられることを通して、「知の達人」に到達されました。  大村はま先生は、また一面から見れば「教育的英知の体現者」ともいうべき存在でありました。それだけに、大村はま先生から私たちが学び取るべきことは、私たち一人一人の学び取る姿勢に応じて、大海のように無限に広がっているように思われます。  大村はま記念国語教育の会の事業として、全国各地の研究会において、大村研究が進められております。それらが、ともに学び合う会として実り豊かな研究集会になりますように。皆様のご参加・ご入会を期待しております。

研修の場としての本会

本会理事長 安居 總子

今いちばん心配なことは、若い人たちが「大村はまを知らない」ということばに象徴される、教育の不毛ではないでしょうか。その心配は、教員の資質向上のための教員研修のあり方を模索するという形になって表れています。だからこそ、大村はま記念国語教育の会の研修のありようが、研修の一つの形として重要な意味を持つと考えられます。「研修に参加してよかった」「なにか心の中にずっしりと重たいものが残った」「これならモチベーションを持続できそう」といった声の上がる触れあい、語り合い、学びあいの「場」としてこの会があること、そしてありつづけること。本会の意味はそこにあると自負しております。

本会は一般財団法人日本児童教育振興財団から助成を受けて運営されています